『私は日本酒が好きです。』
アルコール飲料にもいろいろありますが、米を発酵させて出来た醸造酒である日本酒の毛細血管にまで染み渡るような心地良い酔いが大好きです。
昭和39年4月、造り酒屋の長男として私は生まれました。
物心ついた頃には蔵に漂う清酒の香りとせわしく働く蔵人の姿が私の脳裏に焼きついていました。
しかし、ちょうど私が15歳の冬(昭和54年)、母が病に倒れ、蔵は急遽製造をストップし17年間委託醸造で金鷹を醸してきました。その間蔵からたち上がる白煙をみることはありませんでした。
家には醸造免許がある。漠然と学生生活を過ごしサラリーマンを3年間経験し平成2年家業を継いだ私の頭からはこのことがはなれることはありませんでした。
何とかして酒を造りたい、日々その思いは強まるばかりでした。まず、酒のイロハを学ぶため国税庁の醸造試験所へ行き、そこで学んだ理論をもとにいくつかの酒蔵で蔵人を体験し、7年目の平成9年1月自らが杜氏という立場で酒造りを始めました。
手本となる師のいないまま自分の感覚のみでの初挑戦でした。
仕込みタンク5本(一升瓶4000本)が出来上がりました。
蔵元杜氏 醸造家浜嶋 弘文
Hirofumi Hamashima
蔵元杜氏 醸造家浜嶋 弘文 Hirofumi Hamashima